ADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line)
ADSLとは、ネットワーク接続方法の一つで、電話線を使い
高速なデータ通信を行う技術のことです。
電話の音声を伝えるのには使わない高い周波数帯を使って通信を行うxDSL技術の一種で、
一般の加入電話に使われている1対の電話線を使って通信します。
「非対称(asymmetric)」の名の通り、ユーザ側から見てダウンロードに相当する
電話局→利用者方向(下り)の通信速度は1.5~約50Mbps、その逆のアップロードにあたる
利用者→電話局方向(上り)の通信速度は0.5~約12Mbpsと、通信方向によって最高速度が違います。
ADSLが使っている周波数帯は電気信号の劣化が激しいため、ADSLを利用できるのは電話線の長さが
およそ6~7kmまでの電話回線に限られます。
また、ADSLを利用できる電話回線でも、実際の通信速度は回線の距離や質に大きく影響されます。
ADSLはxDSL技術の中で最初に実用化されたもので、既に一般家庭に広く普及している電話線を
使うために手間がかからず、しかも一般家庭でも利用できる料金で高速なインターネット接続環境を
提供できる技術として急速に普及しました。
ADSLはまずアメリカで普及が始まりましたが、日本では電話回線を管理するNTT東日本・西日本がISDNとの
混信を理由としてADSLに難色を示していました。そして、NTT地域会社はADSL接続に必須となるMDF(主配電盤)
での相互接続をADSL事業者になかなか許可せず、これが原因で実用化が遅れていました。
しかし、1999年12月にNTT地域会社がMDFでの相互接続を認め、東京めたりっく通信(当時)やNTT-ME(当時)などが
首都圏の数ヶ所の電話局に収容されている電話回線を対象に、限定的ながら商用サービスを開始しました。
この流れを受けて、2000年には全国の電話局を対象にした本格商用サービスが通信事業者各社によって開始され、
ADSLに消極的だったNTT地域会社も、2000年12月に商用サービス(フレッツ・ADSL)を開始しました。
国内では当初G.992.2(G.lite)規格による1.5Mbpsサービスが主流でしたが、Yahoo! BBがG.992.1(G.dmt)規格による
8Mbpsサービスを2001年8月に開始したことで、これに追随する形で他社も続々と8Mbpsサービスを開始し、
猛烈な勢いで8Mbpsサービスの普及も進むことになりました。
また、2002年9月以降、G.992.1規格を独自に拡張して12Mbpsのサービスを行うADSL事業者も現れ、
競争の少ない通信分野としては珍しく、事業者間のサービス競争が白熱しています。
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